Skip to content

女性の敵は女性です!

女性が生涯仕事を続ける上で最大のイベントといってもいいのが『出産』だろう。こればかりは男性に代わることができない、まさに女性の仕事といってもいい。女性が出産することになれば、産前・産後休暇が必要で、多くの人は育児休暇も取っている。この間、続けてきた仕事を離れることになる。
しかし、仕事を離れたことで、復帰に不安を感じる人も少なくない。実際、復帰後一年も経たずに退職した人も何人か見てきた。出産する女性の身体の事、そして産まれてくる子どもの事を考えると当然の休暇であるのに、なぜなのだろう。
これは、本人の問題というより、周囲の問題というところも大きいのではないだろうか。私は正社員、非常勤職員、アルバイト等さまざまな立場でいくつかの職場を見てきたが、どの職場も人員を削減して、一人一人が自分の仕事で精いっぱい、という印象が強い。そんな中、職務の一翼を担っていた女性が一人、出産のため休暇に入る。めでたいことなのに、なぜか心からの祝福を受けられない。言葉や態度から、「あなたに休まれるのと困るのよね。」という気持ちがひしひし伝わる。それは本人が一番強く感じるのではないだろうか。
さらに残念なことに、そんな気持ちをあからさまに出してくるのは、同じ女性である場合が多い。先輩ママたちからは、「私の時は出産から○ヶ月で復帰したわよ。」「私の時は休ませてもらえなかったのに、今の人はいいわね。」なんて、当人にはどうしようもない嫌味を言われたりする。こういう言葉は出産に限ったことではなく、普段の仕事をしている時から言われることも多いので気にすることはないのだが、出産前の繊細な心には響くらしい。
女性の敵は女性、ということか。しかし、出産はその人にしかできない尊いものだ。元気な子どもを産んで、仕事に復帰して欲しいと思う。